今日もインド人風コスプレでブログを書くカレーパフォーマー加藤です。
スパイスからカレーを作ってみたいので作り方を教えてほしい、どのスパイスをどれくらいの割合でブレンドすればいいのか知りたいという声をよくいただきます。
そのような悩みをお持ちのはじめてインドカレーに挑戦する方におすすめしたいのが2019年3月に出版された印度カリー子さんのレシピ本です。
この本はインドカレーの基本レシピやスパイスの調合について初心者向けに解説されているので入門書として最適です。
また、この本に掲載する写真撮影用インドカレーにカレーパフォーマー加藤が寄贈したたまねぎが使われた(御本人からTwitterのDMで聞いた)こともあり、関係者でもないのに思い入れが深い本でもあります。
GWを利用して読んだのでこの本の感想とインドカレー初心者におすすめしたい理由を紹介します。
- 印度カリー子さんとは
- 読んで感じたスパイスとカレー入門の素敵な点
- 自分好みの味を追求したい人には物足りない内容
- 簡単にインドカレーが作れるスパイスセットを買おう
- 2019年にあと2冊スパイスカレーの本を出版
印度カリー子さんとは
インドカレー愛好家以外の方は「印度カリー子さんって誰?」と感じる事でしょう。
このエントリーを書くするにあたり、改めて御本人がブログやSNSで公開している情報や彼女の活動を紹介したWebサイトなどの情報を確認した結果、以下のことが分かりました。
印度カリー子(いんどかりーこ)
本名:ブログ等では非公開
性別:女性
出身地:宮城県仙台市
生年月日:1996年11月9日
年齢:22歳(2019年5月時点)
肩書:現役大学院生、スパイスショップ経営者、スパイス料理研究家、ブロガー
出演番組:マツコ会議 / 車あるんですけど…? / 沼にハマって聞いてみた etc
ブログ:印度カリー子のブログ
SNS:Twitter / Facebook / Instagram
Youtube:印度カリー子
大学1年生の冬にインドカレー好きなお姉さんのためにインドカレーを作ったことがきっかけで夢中になり、2016年4月から印度カリー子として活動開始。いままでに400種類以上のインドカレーを作り、160以上のカレーをはじめとしたレシピを公開されています。
また、カレー以外の顔として、高校時代に数学オリンピックの全国大会に出場し、大学では物理学を専攻。JAPAN MENSA(全人口の上位2%のIQを持つ人たちが参加する国際グループの日本支部)会員でもあります。
読んで感じたスパイスとカレー入門の素敵な点
肉・魚介・野菜と豊富なカレーのレシピを紹介
肉系なら豚肉や牛肉のカレー。魚介系ならサバカレー、えびカレー、イカカレー。野菜系なら豆カレー、ほうれん草カレー、かぼちゃカレーなど30種類以上のカレーレシピが載っています。
もちろんバターチキンカレーやマトンカレーなどの有名どころも網羅。写真付きで作り方が丁寧に紹介されています。
油少な目で胃もたれしない低カロリーレシピを紹介
どのレシピも大さじ1杯のサラダ油(またはギー)で作れるので胃もたれしない低カロリーでヘルシーなインドカレーに仕上がります。
本のタイトルを見るとここに相当こだわったのだなと感じますし、著者が女性だからこその着眼点だなと感じました。
インドカレーは3種類のスパイスで美味しく作れると気づける
一般的に「スパイスがたくさん使われているほど本格的になる」ととらえる風潮があり「30種類のスパイスをブレンドしたカレー」などと聞くとそれだけで美味しいに違いないと思われがちですが、それはまったくの誤解です。
インドカレーを作るのに使うスパイスは3種類で済みますし、多くても10種類ほどです。印度カリー子さんのレシピはコリアンダー・クミン・ターメリック(いずれもパウダー)だけでも作れますし、この3つだけで十分美味しいインドカレーが作れるのだと教えてくれます。
わざわざ大量にスパイスを購入してそろえる必要がない点も助かります。
※この本で印度カリー子さんと対談している水野 仁輔さんは、自書にてスパイスの最小の組み合わせとしてコリアンダー・レッドチリ・ターメリックを挙げています。
塩の重要性を解説している
塩はスパイスの香りや辛さを引き立たせ、インドカレーの仕上がりを決める重要な役割を持ちます。「味が物足りない」と感じた場合、スパイスではなく塩不足が原因です。
インドカレーの基本となる食材としてたまねぎやトマト、にんにく、しょうがなどを説明するページで、塩の重要性や鍋に入れるタイミングがしっかり解説されています。
主食やサイドメニューのレシピも豊富
主食となるナンの作り方やバスマティライスの炊き方だけでなく、チキンティッカやポリアル(南インドの炒め物)、アチャール(インドの漬物)などのサイドメニュー、ラッシー・チャイなどのドリンク、クルフィー(インドのアイス)などのデザートを含めたインド料理のレシピと作り方が紹介されています。
自分好みの味を追求したい人には物足りない内容
印度カリー子さんの本は入門書として最適な一方で、自分でスパイスを調合しレシピ通りにインドカレーを作ってきたが自分が求める味に近づかず悩んでいる人にとっては物足りないと感じました。
そのような悩みを持つ人は、何度もインドカレーを作っては美味しくないと感じてスパイスの配合を変えたり材料を変える(トマトジュース→ホールトマトなど)・減らすなどの試行錯誤をしているがうまくいかず、理想に近づかない原因を知りたいと感じています。
中級者以上にはスパイスカレー事典がおすすめ
このような「基本的なインドカレーのレシピやスパイスの配合比率という基本は既に学んで実践したうえで、どのような材料を足せば・減らせば・変えればどのように味が変わるのかや調理方法をどう変えればいいのかという応用を求めている人」には水野 仁輔さんのスパイスカレー事典がおすすめです。
スパイスの解説がポエム調かつ自分語りが入っているのですが、各スパイスの役割(香りづけ・色味づけ・辛みづけ)や失敗しない配合(初級・中級・上級者向けにそれぞれ解説)、調理のコツ(火力や塩・水・油の量など)、スパイスカレーを美味しくする隠し味など豊富な情報が載っているので自分が求める味につながるヒントときっと出会えることでしょう。
料理教室で講師に直接質問しよう
また、本では得られる情報に限りがありますので、インドカレーをプロに教わる料理教室に通うのもいいでしょう。
【東京・神奈川】スパイスカレー初心者におすすめのインド料理教室7選
カレーパフォーマー加藤おすすめの料理教室を紹介しています。講師に悩みを直接質問できるので、それぞれにぴったりの解決策をもらうことができます。
簡単にインドカレーが作れるスパイスセットを買おう
印度カリー子さんが経営されているスパイスショップでは、スパイス初心者だけど本格インドカレーを作りたい人向けのスパイスセットが購入できます。
スリムスパイスは今回ご紹介した本「おもくない! ふとらない! スパイスとカレー入門」にのっているインドカレーに必要なスパイスが少量ずつ容器に入っているので保管も楽ですし余らせることもありません。
また、Dear.Curryはホールスパイスとグレービー(スパイス・トマト・たまねぎ・ニンニクなどを炒めて作ったカレーのベース)のセットで、10分以内に本格インドカレーが2~3人前作れます。
Twitterで「印度カリー子 カレー」と検索すると印度カリー子さんのスパイスセットを使ってインドカレーを作ってみた報告のツイートが多数見つかるので老若男女に大人気のショップだと感じました。
2019年にあと2冊スパイスカレーの本を出版
印度カリー子さんは今回ご紹介した本以外に、スパイス3種類だけで作れる本格時短スパイスカレーがテーマのひとりぶんのスパイスカレーと私でもスパイスカレー作れました!を出版することが決まっています。
印度カリー子さんはブログでも本でも、調理工程を簡単かつ分かりやすくしてスパイスカレーを作るうえでのハードルを低くすることに心を砕き、初心者目線にたったレシピの開発や解説を一貫して行っているので、新刊もスパイスカレーをこれから作りはじめたいという方々の一歩を後押しする素敵な本になると期待しています。